■■私ども家族がホストファミリーを務めますのは、これで3度日になります。これまでは欧米のお客様ということで、英語によるコミュニケーションで何とか切り抜けましたが、今回はいささか情報不足も手伝って不安でした。そもそもパプアニューギニアでの公用語も知りませんでした。

  ご本人に会うまでは期待半分、不安半分でした。白己紹介の後、四方山話に花が咲きました。まずエリカさんの故郷について、簡単に説明を受けました。仕事の関係で都会に住んでいるものの、ご両親は田舎におられて、ご主人や子供たちと一緒に週末は田舎へ帰ることも多いそうです。都会の子どもたちの間では、どこの国でも問題になっている非行など、さまざまな問題が発生していることも知りました。伝統的な文化の中で静かに暮らしている世代と子どもたちの間に、急激な都会化が埋めがたい溝を作りつつあるようです。また、パプアニューギニアでは、女系社会というか、結婚しても女性の方が一族郎党の面倒をみることが多いなど、大変興味深い話も聞くことができました。

 翌日は子どもたちが家内の実家にエリカさんを案内しました。義母とは大変馬が合ったようで、お互い言葉は通じ合わなくとも、心は十分通じ合ったようです。義母の兄弟が太平洋戦争中ニューギニアで戦死したことも、お互いの心を近づけた要因だったのでしょう。

  日曜日には家族と共に箱根に行きました。車中の会話などから、いまだにマラリアで亡くなる人が多いこと、また食習慣の違いなどからでしょうか、いわゆる高脂血症が大変多く、心臓病で亡くなる方が多いことなど、医師として大変興味深い話も聞くことができました。 またエリカさんの誕生日がちょうど休養日となっていたために、ささやかな誕生パーティーを持つことができたのも、大変良い思い出となりました。 沼津滞在を通して、エリカさんの広い心が家族の心を大きく包み、とても温かい気持ちにしてくれたことに本当に感謝しています。東急ホテルでのお別れ会では、子どもたちも流れる涙を抑えることができなかったようです。太平洋のように大きく広く、温かいエリカさんの心に感謝するばかりでした。 最後に家族の言葉を添えて報告といたします。 (父良輔) ★

You are a nice family! I am very, very happy!
エリカが私たちと過ごした数日間に何回、何十回この言葉を聞いたでしょう。大きな体いっぱいに豊かな表情で……。率直に表現すること、されることのうれしさを教えてくれたエリカにまた会いたい!(母澄代)

★エリカの笑顔は命の美しさを映し出してくれました。そして、「あなたはとても恵まれているよ。感謝しなくちゃ」という言葉にハッとさせられました。言葉の壁をはじめ、何もかもを忘れ一人の人間として真剣に話してくれたエリカに感謝しています。(長女希美15歳)

★エリカは白分の思ったことを率直に表現できるすごい人だと思いました。わざわざ日本に来てくれたエリカに感謝しています。(長男拓磨13歳)

★エリカと過ごした数日間、すごく楽しかったです。パプアニューギニアのいろいろなことを知ることができて、とてもうれしかったです。またどこかで会いたいです。(次女彩香11歳)