■■ その二 ■■

龍安寺にて


 まずは拓磨の希望で、龍安寺から。

以前はお寺見物など、まっぴらゴメンだった拓磨が、
どうしたわけか、どうしても訪ねたいとの事。

私も高校の修学旅行以来ですから、ほぼ30年ぶりでしょうか?

有名な庭の印象は、こんなに小さかった?、という驚きでした。

しかし仕掛けが満載。実際の面積以上の広がりを
感じさせるのは、やはり大したものです。



龍安寺石庭 龍安寺石庭
二人で並んで 知足のつくばい



■■ 所 在

京都市右京区龍安寺御陵下町 

■■ 成り立ち

 細川勝元が宝徳2(1450)年に徳大寺家の別荘を譲り受けて建立した寺。 

■■ 見 所

 方丈南側の枯山水庭園(特別名勝)が石庭として名高い。三方を油土塀で囲み、東西30メートル、南北10メートル余の長方形の白砂の庭に15個の石を5・2・3・2・3に配置したもの。一般にこれは、虎の子渡しの名で知られている

■■ 知足のつくばい

 石庭をあとにし、方丈の回りをぐるりと一周すると、裏手に水戸光圀公寄進と伝えられる「知足のつくばい」があります(上右)。

 石の真ん中を「口」の字に掘り、その回りに漢字が4つあります。それぞれ字は、真ん中の「口」の字を合わせて

  「吾唯知足(われただたるをしる)」

 となります。その心は

  ・・・知足のものは貧しいといえども富めり、不知足のものは富めりといえども貧し・・・

  という禅の精神を示すそうです。

  いまの世の中、求める物はたいがい手に入る時代。忘れがちな「知足」の心をもう一度考え直すよい時かもしれません。

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