■■ その 一 ■■

観劇の旅


★★世田谷パブリックシアターは、東京都世田谷区 太子堂にある26階建て高層ビルのキャロットタワー内にあります。

   最寄り駅は、東急田園都市線および東急世田谷線の三軒茶屋駅です。

   地下鉄半蔵門線から相互乗り入れをしている東急田園都市線で渋谷駅から、二子玉川・中 央林間方面に乗り、各駅停車なら二つ目(池尻大橋駅の次ぎ)、急行なら一つ目の三軒茶屋 駅。

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   と、案内にはあります。東京は上手に地下鉄を利用すると本当に便利です。しかし、常用しない身にとっては、なかなかの難敵。それでも、二回目となると、少しは要領が良くなりました。

   今回は、荻野久作博士を題材にした、「法王庁の避妊法」。

○○ パンフレットの案内 

   94年初演、劇作家・飯島早苗と演出家・鈴木裕美が生んだ名作が登場します。妊娠・出産という「生命の価値」をテーマとしながらも、懸命に研究を続ける医 師とその妻を軸に、彼らの産婦人科を訪れる登場人物たちが、実に愛らしく、ほのぼのと描かれます。

   注目の主役には舞台・テレビで活躍の勝村政信、妻役には ドラマで活躍中、若手人気女優の稲森いずみと、新しい舞台に期待が膨らみます。

○○

   ローマ法王庁が始めて認めた避妊法「オギノ式」をめぐる荻野センセイと彼をとりまく人々の愛らしくも滑稽な物語、とはパンフレットの記載するところですが、私が一番印象に残った部分は以下の箇所でした。

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   荻野博士が自分が発見した女性周期の理論の実証に、奥さんに夫婦生活を迫る滑稽な場面がありました。その場面での奥さんの台詞。

   「人間の勝手で人間を作り出しても良いのでしょうか?」

   それまで、まさに神様からの授かりものであった子宝を、科学の名の下に人為的に作り出していいものだろうか、というこの問いかけは、昨今の生殖医学の進展を目の当たりにすると、大変重い問いかけとして、私には感じられたのです。作者の一番言いたかったのも、この点ではなかったでしょうか。


シアター内の喫茶室。さすが都会ですね。

パブリックシアターの前での澄代
観劇を終わって

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