みなさまこんばんわ。久しぶりに皆様にお会いでき、とてもうれしく思います。 実は今夜この時刻に、東急ホテルで東部眼科医会が開かれております。役員の一人として私も出席しなければならなかったのですが、皆様にお会いしたい一心でこちらに参りました。


  振り返ってみますと、2年前の7月14日沼津クラブの期首訪問に始まり、昨年の6月21日沼津西クラブの夜間例会で最後のガバナー補佐訪問を終えました。クラブ協議会への出席、ガバナー公式訪問、地区大会、IM、そして補佐期末訪問と、いま思いますとあっという間の一年でした。


  訪問に当たって私が第一に心がけましたのは、ガバナー補佐という部外者が、各クラブをどのように見ているのか、感じているのかを、自分自身の言葉でお話しよう、ということでした。RI会長のテーマもガバナーの地区目標も、もちろん大切ではありますが、それだけをお話しするのであれば、テープレコーダーに吹き込んでおいて、どのクラブでも同じ内容を繰り返せばすむことになります。役目とはいえ、私という人間が、訪問している各クラブをどのように捉えているのか、その点を皆様に御理解していただけたら、という思いでした。そのために私が心掛けたのは、各クラブを訪問するまでに発行された全ての週報に眼を通し、各クラブの会長さんがどのような思いでクラブをリードしていこうとされているのか、各幹事さんがクラブの円滑な運営のために何に腐心されているか、各クラブはどんな歴史を持ち、どんな活動に取り組んで来られたのか。そうしたことを自分自身の言葉でお話し理解していただこうという点でした。いかがでしたでしょか?


  各クラブを訪問し私が感じたことは、ある意味では、これまで、みな同じように見えていた各クラブが、それぞれに特徴を持っておられるという発見でした。私は毎朝ウォーキングをしております。愛鷹山に向かって歩いておりますと、薫風かおる初夏の爽やかな朝、全山が緑に包まれ、まさに万緑の山なのですが、その中に分け入ってみますと、それぞれの木々がそれぞれの緑を持ち、個性を主張していることにやがて気づきました。そんな思いを読みましたのが、「万緑に みなそれぞれの 緑あり」という句です。これは、まさに私が訪問させていただいた第三分区九クラブの印象でもありました。


  一年間で私が得た最大の財産は、言うまでもなく皆様との出会いです。


  ひくなみの あとうつくしや さくらがい  (松本たかし)


 皆様お一人お一人は私にとって、波が去ってから次の新しい波が訪(おとな)うまでのほんの束(つか)の間、洗い上げられた砂浜に淡い紅(くれない)を灯す美しい櫻貝そのものなのです。


  今後とも変わらぬご厚情をお願い申し上げまして、ご挨拶とさせていただきます。本日は、お越しいただき誠にありがとうございました。