「きのうの空」
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2002年8月


  8月30日に掲載されました。

 当日は家族一緒にカビラでのカンスの真っ最中。台風の接近にも怯えましたが、幸い波が酷かった程度で済みました。

 子ども達がテニスを楽しみにしてくれていたのが、とても嬉しかったのです。家族でテニスが一つの夢でしたが、こんな時期になって叶えられるなんて、ちょっと意外でした。

 川口は私には忘れがたい街。それは、映画「キューポラのある街」とともに、不滅となりました。吉永小百合さんがロケのために川口を訪れ、家の近くにあったお寺の脇道を歩く場面を撮影しました。その模様を塀の上によじ登り、好奇心一杯で夢中で眺めたのは、小学校の時だったと思います。

 与謝蕪村の句とともに、あの光景は幼少年期の昔へと、自分を引き戻してくれたのです。